人間ドックのすすめ
くちコミ情報コーナーQ&A
胃透視で使用する造影剤について
胃透視検査ではバリウム(硫酸バリウム製剤)を飲用しての検査となります。
飲用後まれに便秘・一時的下痢・肛門部痛・吐き気などの副作用が出現することがあります。
また非常にまれなのですが、バリウム過敏症と呼ばれるショック(アレルギー症状)が報告されています。
「胸部のレントゲン写真を撮っても大丈夫ですか」
始めに人体への放射線の危険度は等価線量Sv(シーベルト)という単位で表されます。
日本人は年間おおよそ、地上から0.46mSv、大気から1.5mSv、宇宙から0.38mSv程度の自然被曝をしています。たとえば放射線技師などは職業被曝といい一年間に50mSv(ミリシーベルト)を超えず、5年間で100mSvまでを限度としています。一般人にたいしては年間1mSvとさらに余裕をもって設定しています。胸の写真を一回撮ると、0.1mSvの被曝があり、これは職業被曝の基準値の500分の1に当たります。
ブラウン管のテレビを1日1時間づつ見ると1年間で0.02mSvの被曝をします。5時間見れば胸の写真を一枚撮ったことと同じになります。レントゲンの危険の度合いを確率的に表すとレントゲンの危険度を1とすると、車はその21.7倍、アルコールは43.5倍、タバコは65.2倍ともいわれています。
このように考えると胸の写真を数枚撮っても被曝量には大差がなく、生身で生活している限りは何らかの危険を伴っていることを考えると大きな問題ではなくなってしまいます。
「レントゲンの放射線を受けてがんにならないでしょうか」
健診での検査でがんになることはありません。
放射線と発がんで有名なのは白血病です。それは一度に200mSv以上の大量被曝で確認されたことで、弱い放射線でがんになるかどうかは現時点では知られていません。
(放射線検査の被曝線量)
胸部 0.1mSv
胃透視 1.5~15mSv
CT 2~4mSv(健診用撮影条件です)
飛行機で日本からニューヨークの往復 0.2mSv
「妊娠していますが、レントゲン検査は大丈夫でしょうか」
妊娠9日までの着床前期では50mSvを越えると流産の可能性が、妊娠2-8週の器官形成期には100mSvを越えると奇形の発生が、8-15週の胎児が120mSv以上の被曝を受けると精神発達遅滞が生じる可能性があると考えられています。
胸部レントゲンは0.1mSvなので検査を受けても問題はありません。
しかし健診で胸部のレントゲンを撮る事に関しては安全と思われますが、世の中の放射線に対する不安を考えて、あえて撮影は行わないことにしているのが現状です。
胃透視も、通常の胃の検査で胎児の受ける線量は5mSv程度であり、奇形発生のしきい値の線量100mSV以上になることはほとんど考えられません。従って検査の被曝で赤ちゃんに奇形がおこることはないと思われます。しかし胎児に無用な被曝を避けるため、妊娠を希望されている方は生理開始から10日以内なら安心して受けることができます。。
安全と思われますが、注意が必要になりますので、妊娠している、もしくは妊娠の可能性のある方は必ず申し出てください。
「毎年健診で胸部レントゲンと胃透視を受けているのですが大丈夫でしょうか」
被曝の面からみると、メリットとデメリットがあり、高年齢になる程メリットが大きくなります。大体35才が中間点となっています。医療の立場からはたとえわずかなデメリットがあっても、なるべく早くレントゲン検査をして病気を発見して、治療することが患者さんにとってのメリットが大きいと考えています。